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【創業資金調達の基礎知識】


1 創業資金とは

創業資金とは簡単に言うと、開業するために必要な資金と開業してから軌道に乗る(と思われる)までに必要な資金の総額と考えればいいでしょう。


開業するために必要な資金とは、事業をするにあたり必要となる事務所・店舗を借りる場合の保証金や内装工事費用、机、いす、応接セット等の備品購入費用、PC、プリンターなどの事務機器取得費用や事業用車両の購入費用など開業する事業の形態により様々なものがあります。


ホームページを作成する費用や、ネットを通じた販売システムの構築費用も含まれます。

一方開業してから軌道に乗るまでに必要な資金とは、事務所・店舗の支払家賃や水道・ガスなどの公共料金、商品の仕入れ資金や人を雇う場合の人件費、業務の一部を外部に委託する場合の業務委託費などがあります。


2 資金調達方法

その開業資金を何らかの方法で調達しない限り開業はできないわけですが、代表的な調達方法をわかりやすく解説します。


2-1 自己資金

最もポピュラーで、かつ最も重要な資金調達の方法です。

勤務時代からコツコツ貯めた預金残高、定期預金残高が代表的と言えます。

他の方法による資金調達と違い、他者に左右されず返還の必要もないことから一番リスクが低い資金調達方法です。


また自己資金はあればあるほど開業後の借入返済などの固定支払い負担が少なくて済むため、開業後の成功率も高まります。

そのため金融機関からの評価も高く、自己資金がどれだけあるかは他の資金調達方法にも大きく影響を及ぼす重要な方法と言えます。

自己資金を少しでも多く確保しつつ、他の方法も組み合わせていく方法が多く見られます。


一方、親兄弟、親せきから一時的に用立ててもらった資金を自己資金とみなせるかは一律には言えません。

親が返済をあてにしないで用立てたなら、あるとき払の借入とみて問題視しないこともあります。


一方それ程親しくのない親族からきっちり返済について決められたうえで用立てられたものなら、外部からの借入と同様に考え自己資金としては考えないこともあります。

いずれにしても実態に即して判断することになります。


2-2 日本政策金融公庫からの創業融資


政府が100%出資する日本政策金融公庫(以下「公庫」とします)がおこなう、創業者を対象とした「創業融資」を受ける方法です。


公庫は営利を追求する民間金融機関では融資が難しい「創業融資」を、政策に従い長年行ってきています。

創業融資と言えば公庫といっても過言ではないでしょう。


とはいえ融資である以上審査があり必ず融資を受けることはできない点、融資を受けた後は当然返済義務を負う点を忘れてはなりません。

しかし最近では民業圧迫との批判もあることから、ここ数年は民間金融機関との協調を図る動きも増えてきています。

必要な開業資金の額が大きければに応じて公庫と民間金融機関を組み合わせるのもいいでしょう。


どちらか単独で事足る必要金額であれば、どちらかに絞ったほうがややこしくなくて済みます。

協調で進めた時に、「協調相手がまだ決めてくれない」と相手のせいにすることは実によくありました。 このデメリットも決して小さくはありません。


融資申込から融資実行までは3週間~1ヶ月程度です。


2-3 制度融資

制度融資とは各自治体が窓口となる融資のことをいいますが、そのしくみは「民間金融機関」が信用保証協会法に基づいて各地に設立されている「信用保証協会」の保証により融資をおこなうものとなっています。


よく各自治体自らが融資を行っていると誤解されていますが、あくまでも融資をおこなう主体は「民間金融機関」です。

各自治体はその借入の利子を補給するなどの支援を行っていることが多いです。


その融資に保証をおこなう信用保証協会は47都道府県にあるほか、横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市にはその市を対象とする保証協会があります。

ほとんどの地域では地方自治体が相談窓口となり融資相談を受け付け、取扱金融機関に取り次ぎます。


取次を受けた取扱金融機関は審査をし、資格を満たせば保証協会に保証を依頼します。

保証協会は独自に審査をおこない、保証可となれば取扱金融機関に保証応諾と回答し、融資が実行される運びとなります。

融資実行のあと借入人の返済が難しくなった時は保証協会が借入人に代わって返済し(代位弁済といいます)、以後借入人と保証協会の間で返済について話し合うことになります。

保証協会が代位弁済をすれば返済は終わりと誤解している方は多いようですが、保証協会は場合によっては民事裁判や強制執行をおこなうことも多々あります。


各自治体があっせんしてくれたからと言って、返済ができなくても対応が甘いわけでは決してありません。

むしろ公を背負っていることから事情の説明などがなく解決への意思が見られない相手に対しては、淡々と仮差押え、裁判や強制執行などの法的手続きを踏んでくる傾向があります。

甘く見ると後で痛い目にあいますので誠意を持って対応して下さい。


融資判断を行う当事者が「民間金融機関」と「信用保証協会」に分かれるため、融資申込から融資実行までには1ヶ月~2か月はかかります。


2-4 民間金融機関からの創業融資

地方銀行、信用金庫からの創業融資を受ける方法です。

以前において民間金融機関はリスクの高い創業融資を積極的に取り扱っていなかったのですが、ここ数年積極的に取り組んでいる民間金融機関も増えています。

日銀のゼロ金利政策により、金融機関が積極的に貸出等の運用をするように迫られたことが背景にあるようです。


とはいえ創業融資のノウハウに乏しい民間金融機関は、創業期における融資は公庫との協調融資程度にとどめ、維持や成長が見込めるようになってからの事業資金融資をメインに考えているようです。

開業後数年が経ちそれなりの企業維持が見込めそうと判断してから、公庫利用者への営業攻勢を業務指針にあげている金融機関も多く見受けられます。

従って実際のところ創業期での民間金融機関単体での創業融資は、今一つ積極的ではありません。


2-5 ベンチャーキャピタル(VC)からの出資

新規事業者に対し株式を引き受ける代わりに出資という形で参加し、主に上場時の売却益(キャピタルゲインといいます)を狙うVCからの出資を受ける方法です。


VCの形態は様々で、大手企業の子会社や一事業部がおこなっているものもあれば、大手とは資本関係にないVC専業の企業が行っているものもあります。


ポイントは「融資」ではなく「出資」という点にあります。

多くのVCが出資を行う基準は、事業者の過去の経歴や失敗よりは特定の事業の成功が見込めるかに重きを置いています。


出資金は返済の義務はなく事業者からすればリスクの低い調達方法ですが、出資を受ける以上経営権にも影響力を渡すことになるため、事業を進めるうえでの意思決定に影響を及ぼす恐れを抱えることになります。

つまり返済不要である代わりに出資者の意向を無視できず、経営上の判断が自由におこなえないことになります。


安易に出資を受け入れると、軌道に乗ってから事業を乗っ取られるリスクは否定できません。


2-6 エンジェル投資家からの出資

開業者の事業に関心を持った個人からの出資を受ける資金調達方法です。

VCの個人版と考えればわかりやすいでしょう。


メリットとデメリットはVCからの出資を受ける場合と同じです。

個人相手だけに、出資者の意思に一貫性がない場合のリスクは高いでしょう。


2-7 クラウドファンディング

最近よく目にする資金調達方法で、不特定多数の一般人に事業の意義や目的を示して寄付を集める資金調達方法です。


同じような資金調達を目指している事業者を、広く紹介しているネット上のサイトで資金を募るのがメジャーな手法となっています。


不特定多数から寄付を募るという特質から、一般の人に広く支持が得られるような事業内容である必要があります。


ただ単に個人の夢を実現するなどという目的には多くの人の賛同は得られにくく計画倒れに終わるケースも見られます。


地方の商店街の活性化にかかる事業や、社会的な弱者を救う事業等、社会的な意義の大きい事業になじみやすい資金調達方法と言えます。


3 まとめ

それぞれの資金調達方法にはそれぞれのメリットやデメリットが当然のごとく存在します。 自分が開業しようとしている業種・業態により、適した資金調達を判断することが非常に大事です。




正真正銘日本政策金融公庫に22年勤務していた代表が、創業融資・事業融資をサポートします(正直融資支援)。審査を担当していましたので、推測で助言はしません。


杉町行政書士総合経営事務所は、元公庫職員であった代表が日本政策金融公庫からの創業融資・事業資金融資をサポートします。


所在は茨木市ですが、高槻市・吹田市・摂津市等大阪府をはじめ兵庫県・京都府など京阪神なら直接の対応も可能です。非対面でなら全国対応が可能です。


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